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ディスプレイ上の美少女を見てひたすらニヤニヤするブログ
22 . November
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13 . December
戯画
さかあがりハリケーン ~LET’S PILE UP OUR SCHOOL!~ (戯画) 評価 ★★★

*ネタバレが含まれるためゲーム本編終了後に読まれることをお勧めします。

  主人公が中心となって文化祭開催まで持って行く過程が今作の肝。・・・・・・なんだけど悪く言ってしまうとそこで話が終わってしまっている。(共通+個別の初め)でこの様子が描かれるのだけど美味しい部分をそこに全部盛り込んでしまって、後半の個別ルートは軒並み失速している。

  主人公と愉快な仲間たちが奔走する様子をテンポ良く描けているので中弛みは無い。プロローグからの突き抜ける様な勢いで進む共通ルートは成功だと言っていい。残念なのは話のキーポイントとして設定された文化祭当日を各ルートで巧く組み込むことが出来ていなかったこと。意図的に外したのであれば個別ルートの割合をもう少し増やすべきだった。

  さて、今作は思い切って不要な日常シーンを切って短く纏めていたのですが、これはこれで印象が良かったです。ある程度成功しているとは思える。ダラダラと日常シーンを垂れ流しにする古典的なエロゲー展開ってテキストが良好だったりキャラ立ちがしっかりしていない限り楽しめないものだと思うので。(HOOKの作品を思い浮かべてもらえれば、特有のダルさって言うのが思い浮かべられるかも)

  そうして贅肉を削いでスタイリッシュに作られた各ストーリーなのですが半分成功、半分失敗している。(共通+個別の初め)ルートは「主人公の物語」、残りの個別ルートは「ヒロインの物語」という構成にしているんだけど、後半の「ヒロインの物語」が「主人公の物語」と比べて扱いがおざなり。それが原因で後半部分が目立って希薄な印象を受ける。

   唯一奈都希ルートだけはピークを文化祭に合わせていたので短いながら纏まったシナリオに見えた。「主人公の物語」に「ヒロインの物語」も混入できていたのが他ルートとの違いでしょうか。

  ハルのルートを例に挙げると「妊娠」が大きな事件となって話が展開していくのだけれど、この話は二人の決意の段階でエンディングを迎えてしまい、必ずあるであろう障害や困難を乗り越える過程は描かれていない。前半の「主人公の物語」では乗り越える過程がしっかり書かれていたのに対して後半の「ヒロインの物語」においては過程がすっぽり抜けている。そこまで描ききるのであれば後半部分は共通ルート並の分量は必要だったはず。他のルートでも言えることだけどやはり後半の尺が少ない。と言うか付き合い始めた後の、イチャらぶが全然足りてないんでないかい?・・・・・・とぼくは思うのですよ。

  総評として纏めるとやっぱり色々と勿体無い。ゆかりと涼のルートは二人併せて一つの話になっているのに、ことの真相が語られないゆかりルートが割を食う形になっていたりと、バランスの悪さは随所に見られます。がしかし駄作、凡作と斬って捨てるのはあまりにもったいない作品。何度も言うようだけど勢いは素晴らしかった。どんどん読み進められるというのは良作の必要条件。あとはゲームとして全体のバランスと少しの遊び(サプライズ)があれば大分評価も変わってくるはず。そういう意味で今回であればハルルート辺りにもっと力を入れても面白かったのかもしれない。

  お気に入りヒロイン:綾瀬奈都希
互いに惹かれあった後に甘えん坊気質が出るあたりはツンデレの鏡。普通に可愛かったな。



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