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ディスプレイ上の美少女を見てひたすらニヤニヤするブログ
26 . April
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30 . October
Lillian  
ティンクル☆くるせいだーす
 (Lillian)  評価 ★★★

  3年振りのカンナギレイ原画の作品ということで発売日にゲットしていました。元々ボリュームが有る作品なのですがやり込み要素も多く―――サブキャラルートの攻略、トロフィーの収集、ACTパートのバトル・・・etc―――ひとまず区切りを付けるまで時間が掛かることは必至。約一ヶ月間ちょろちょろプレイし続けたのにも関わらずフルコンプに至っていないというのは一体どういうこと?(完全五人ユニゾンはともかく200時間以上のプレイはチョットマテト・・・)

■華麗なヴィジュアル面

  今作の一番の売りは、派手なエフェクトを駆使したバトルパートに代表されるようにヴィジュアル面が非常に良いことでしょう。通常サイズで1024×614の高解像度ワイド仕様。背景アニメーションや、立ち絵も豊富でヒロインの表情もコロコロ変わり、画面の中をキャラクターたちが所狭しと動き回ります。ヴィジュアル面の完成度は現時点での業界最高峰と言ってもいいでしょう。まさにエクセレントな出来です。エロゲー業界では2世代、3世代前のマシンを対象にするような低スペックでプレイ可能な作品が多い中でよく挑戦したと褒めたいほど。

■どうやっても「プリっち」と比べられる「クルくる」

  OHPでの売り文句の多くに―――前作「プリンセスうぃっちいず」と比べて~―――という言葉が多く使われています。メーカー側が前作を意識して製作していることから、ユーザー側も前作「プリンセスうぃっちいず」と今作「ティンクル☆くるせいだーす」を比べてしまうのは自明の理でしょう。

  前述したようにシステム面、特にヴィジュアルの向上は文句の無いところですが、プリっちで好評だった萌えエロ展開はどこへ行ったのでしょうか?プリっちのいつどこで誰とHし始めるのか分からないという萌えゲーとしては少々危ういエロス展開が大好きだった自分としては残念としか言いようがありません。萌えゲーとしては破天荒ながらwktkな展開を見せたプリっちに比べるとクルくるはなんとも平凡な優等生タイプの萌えゲーとでも言うべきでしょう。総評として言ってしまうと激しく平凡としか言いようの無い内容です。

  シナリオライターは丸谷秀人氏、しげた氏、中本穂積氏の御三方。このうち中本氏はご本人のサイトから1キャラルートを担当したことが分かりましたが、全ルートがこれといった特徴が無くシナリオは凡庸。誰がどのヒロインを担当したのかよく判らないことからライターがそれぞれの持ち味を出すように作られた作品とは言い難いでしょう。丸谷秀人氏にはシナリオ面が絶賛されるような代表作があり、しげた氏は前作「プリンセスうぃっちいず」のメインライターです。私自身この陣容で平凡な内容の作品が出てくるとは考えてもいませんでした。

■そこはかとなく漂う「メディアミックス化」臭

  ここで一つ疑問が出てきます。個性的とも言うべきライター陣が製作に関わっているのに何故、平凡な内容の作品となったのでしょうか?クルくるが平凡な萌えゲーとして製作されたのはライター陣に問題があるのではなくメーカーであるLillianに問題があったのではないでしょうか。

  エロシーンは分割での水増し、個別ルート終盤でのおまけのような扱いを見ればOHP上での売り文句は大袈裟としか言えません。鍛えられたエロゲーマーなら特別に印象に残るようなシーンもなかったのではないでしょうか。おっきして堪らない!といったことは私の場合ありませんでしたし。また『おまけ』程度のエロシーンが無くとも作品として成り立ちますからエロシーンをとっぱらうことも容易でしょう。

  シナリオ自体が平凡と前述しましたが対象が中高生向きといった感じです。世界の危機もなんのその。愛と友情とガッツで解決!ついでにヒロインたちの悩みやわだかまりなんかも解けて大団円!という、分かり易さ重視と言えば聞えがいいですが、萌えキャラで引っ張っていけばどうにかなるだろ。といった何の捻りも無い内容です。

このようなペラペラな中身になったのはメーカーがメディアミックス化を狙ったことが原因ではないかと私は考えています。

  多数に受け入れられるように癖の無い(尖った部分の無い)シナリオにするようライター側にメーカーが指示をしたのではないでしょうか。アニメやCS化を前提として作ったと考えれば上で述べた疑問がすっきり説明がつきます。ライター陣の過去作と比べても今作は挑戦的な内容のタイトルとは考えられず、寧ろ様々な規約の中で窮屈に作ったと考えるとしっくりきます。

  何が不満かと言えば、『萌えエロ展開ががっかりだった』の一言に尽きます。プリっち序盤のおバカ&エロス展開が終始続くものをクルくるに求めていたのは私だけではないはず。十分ニーズはあると思うのですがどうなんでしょうか。

■総評という名の愚痴と後書き

  散々扱き下ろしてしまった訳ですが、案外僕自身は楽しんでプレイしていました。期待していた萌えエロ展開がどこかへ行ってしまったのが悔しくて悲しくて気付いたらこんなにグチグチ書いてたのは僕がどうしようもないエロゲーマーだからです。ごめんなさい。

  内容はネタバレするまでもペラペラなのですが作品の雰囲気は凄く好きです。私は即物的にキャラに萌えられるのでニヤニヤもできました。物語ありきでキャラに萌えを感じるタイプじゃなくて良かったぜと下卑た笑いも浮かべておりました。が、やはりこの作品をやればやるほどメディアミックス化が前提で作られたんだろうなぁと口惜しくなってしまう訳です。

  上でふれなかったのですが公開されていないので言及しませんが声優陣も裏名義もあるけど基本的に表名義で活躍されている方や、エロゲー初出演じゃないかと思われる方などが多くもろCS化狙ってますよね(笑)みたいに考えてしまうボクは大分すれてしまっているのでしょう。

  しかしCS移植を前提に作られていると考えるとボクみたいな純粋なエロゲーマーとしてはなんだか悲しくなってしまうのです。例えるなら人気のなくなってきたアイドルがだんだん汚れキャラとして地位を確立してしまうような悲しさ。状況が逆じゃないって突っ込みは要りません。意味不明ですが『あんな可愛い子が股を開かない訳ないじゃないっ!』といった心境です。こんなに長くつらつら書いてきてなんですが、エロゲー作っているのだからエロに力入れないでどーすんの!ってことが言いたかっただけです。

  総じて好きである要素はあるのだけれど気に食わない部分もあるといった非常に口惜しい作品です。良いところもあるけれど突けばボロが山のように出てくる。やろうとしていることも褒めたいような貶したいような、非常に悩ましい作品であることは間違いないです。



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